冷徹副社長と甘やかし同棲生活

「お前の新しい部屋着は、昼前には届くそうだ。朝食を食べながら待つことにしよう」

「ご迷惑をおかけして、すみません……」

「大したことじゃない。従業員に制服を与えただけだよ」

「ありがとうございます」


 ぺこりと頭を下げて、カウンターキッチンに移動した。

 副社長にお礼するためにここに来たのに、私の意識が足らなかったせいで余計な出費をかけてしまった。食費や生活費もお世話になっている。
 

 もらった分以上の働きを見せないと、お礼をしたことにはならない。
 もっと気を引き締めよう。いつもよりきつめに袖をまくって、冷蔵庫を開けた。


 

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