冷徹副社長と甘やかし同棲生活
「昨日、たまたま近くに住んでいる友達の家に泊まっていたんですよ。ご心配おかけしてすみませんでした」
「そうなんだ。その友達って、もしかして彼氏ー?」
「そんなわけないじゃないですか。高校時代の女友達ですよ」
「えー、怪しいなあ」
菅野さんの探りを笑顔でスルーして、席についた。
なんとかうまくごまかせたかな。まあ、ごまかせなくても、まさか私が副社長の家から出社したなんて思いつく人はいないだろう。
でも、細心の注意を払うに越したことはない。通勤時は周囲の目に気をつけつつ、電車の情報の確認しておこう。
そんなことを考えていると、部長がオフィス内に響き渡るほどの声で話し始めた。