冷徹副社長と甘やかし同棲生活
「ごめんなさい」
会社では鬼と呼ばれている人が、家ではこんなにオチャメだなんて、誰が想像出来るだろう。きっと、私しか知らない真実。たまたま知る機会を得ただけなのだけれど、どうしても優越感に浸ってしまう。
気を取り直してご飯を食べ始めていると、椿さんが今週の予定を共有してくれた。
「今週の金曜は接待があるから、夕食はいらない」
「わかりました。私もそのうち飲み会に行くときがあると思いますが、その場合はどうしたらいいですか?」
「そうだな、余裕があればおかずを冷蔵庫にいれておいてくれ」
「了解です」
そんな話をしながら、穏やかな時間は過ぎていった。