冷徹副社長と甘やかし同棲生活
私は店内に続く扉に耳をくっつけ、息をのんで様子を見守った。
「客って、全然おらんやんけ。こんな店、とっとと潰しちまえや。土地を売るくらいしか金返せる方法ないやろ? おばちゃんみたいなデブ、風俗にいくのも無理やろうしなあ!」
「アニキ、さすがに失礼ですぜ」
アニキと呼ばれた男と、その手下は、母さんをバカにするように笑った。
なんて耳障りな笑い声なのだろう。店のことも、母さんのこともあんな風に言うなんて許せない。
借金だって、そもそもは地上げ屋の姑息な罠に引っかかってしまってできたものなのに。
「……とにかく、今日はこれで帰ってください」