欲望の飴と飴売り少女
「俺、本郷 裕翔 。昔この辺に住んでて、その友達探してるんだけど」



「へー」
素っ気ない返事をした。あたしは全く興味がない。


「今度ここの地区の中学校に引っ越してくるんだ」

ここの地区の中学校は私が通学する中学校だ。

「あたしはここの地区に住んでるから同じ中学校だね」
無言も失礼なので適当に返す。
「何年生?」

「中二」

「俺も中二だよ。なら連絡先の交換しない?って言ってもケータイ持ってきてないんだよな」


「あたしも今家にある」

「何かめもできるものないかな?ペンは持ってるんだけど」

あたしはさっきコンビニで受け取ったレシートをポケットの中から探した。

ガサッ…。何か地面に落ちた。
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