欲望の飴と飴売り少女
「いいよ。別に怒ってないから。

あたしもごめんね。」



本当は山下の事を許したくないけど川野くんに嫌われたくない。




だから、せめて優しい女の子を演じたい。


「ありがとう‼︎木原さん。」


山下はあたしの手を握った。




触れたくはないけど


「うん。もう、気にしなくていいからね!」


私は偽物の笑顔でニコッとした。



「あっ〜〜!プリント早く運ばないと!」


山下は教室から出た。



「じゃあ、俺も行って来る。」


手にいっぱい持っていたプリントを教卓の上に置いて教室から出て行った。

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