Elevator Girl
顔を見合わせて笑って、そのままキスをした。


「俺のこと好き?」

「…知ってるでしょ」

「素面では言われてない」



意地の悪い笑みが、うらめしい。


やっぱり久保だ。

恥ずかしくて言えないのを分かってて、からかってくる。



この意地悪を嫌いながらも、無いと寂しく思っていたのは、

きっと、ずっと前から、好きな気持ちがあったからかもしれない。




すき。

観念して呟くと、



やっと鈍感がなおったな、


という失礼極まりない台詞とともに、




満足そうな甘いキスがふってきた。                                                                                                                                 
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