いつまでも弟だと思うなよ。
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「……へ?なんでチカがここに…?」
「バーカ。俺も実行委員だからに決まってんだろ」
案の定、放課後になって実行委員が使うという空き教室に向かえば、そこにいた可奈は俺の姿を見て目を丸くさせた。
本当に疑問にすら思わなかったのかと思うと、可奈の鈍感さには呆れを通り越して笑えて来る。
本当は、実行委員になんてなるつもりなんてなかった。
面倒だし、組織で動くのが苦手な俺は向いてないと思ったから。
けど、去年可奈が実行委員として忙しそうにしていたのを思い出して、なんとなく立候補したんだ。
…可奈と居られる時間が増えると思ったから。
そうまでして可奈と過ごしたいと思う自分の想いには呆れてくるけど、同じ高校生でいられるたった1年間を、なんとかしたいと思ったんだ。
「奥原くん、こっちこっち!」
「あーはいはい」
憂鬱なことといえば、金城も同じ実行委員だということ。
夏休み前に泣かせてしまったみたいだが、当の本人はめげずに夏休みが明けた今でも俺に話しかけてきていた。