葛城社長と運命の恋を始めます

運命の恋からどんなに逃げても追いかけてくる

その場に座り込んだ。


涙が地面を濡らす。


朝陽さんも苦しそうで、どうして、逃げるんだと言われても。


無理矢理立ち上がらされる。


「なんで、泣いてるの。」


「朝陽さんなんか嫌い!」


はなは俺が嫌いなんだな。


でも、俺は好きだよと抱き締める。


朝陽さんの腕の中で暴れても敵うわけなくて、無理矢理葉山さんが運転する車に押し込まれた。


連れて来られた先は朝陽さんのマンション。


葉山さんは帰って行く。


今は二人にはなりたくないのに。


「葉山に何を聞いたか知らないけど、俺はやましい事は一つもないし、はなに隠し事はしない。」


嘘だ。


中島さんと付き合ってた事は言わなかった。


「中島さんの弟さんから、朝陽さんと中島さんが付き合ってた事を聞いた。結婚も考えていて、朝陽さんの浮気がばれて別れた。」


朝陽さんが豪快に笑うけど。


今は笑う所ではありません。


睨むと。


「怒ってるはなも可愛いな。」


悔しい。


絶対に負けないから。


「私が子供だから、何も話してくれないの。」


「違うよ。確かに中島と大学生の頃付き合った事はあるけど、交際期間は2ヶ月で、中島にあなたといても楽しくないと振られたけどね。」


え、嘘。


隼人はそんな事はいってなかった。


葉山さんも。


「はなは俺の話が信じられないの。」


だって、中島さんと朝陽さんはお似合いだと思うから。


朝陽さんの目を見れば嘘でないことは分かる。


私は早とちりで、何でも確かめないうちに暴走する癖があった。


どうしよう。


朝陽さんに確かめれば済むことなのに。


ごめんなさい。









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