葛城社長と運命の恋を始めます
用意された部屋はお祖父様とお婆様の済む別棟だったが、花枝さんがこの屋敷の事を知るには、使用人の部屋で充分だと決めたらしい。


朝陽さんはかなり激怒したけど。


この挑戦受けて立つ。


こんな事に負けたりしない。


花屋の娘をなめんなよ。


朝陽さんは心配で中々仕事へ行こうとしないから、無理矢理追い出した。


花枝さんの部屋に行くと、長女の奈緒美さんと次女の美土里さんもいる。


そこにもう一人のお手伝いさんが入ってきた。


多分まだ若い。


私と同じくらいだろうか。


「なんで、この子なの。別に可愛くもないし、金持ちでもないのにさ。」


「亜紀、座りなさい。」


「先ずは自己紹介をします。」


「私がこの3人をまとめている、中川花枝です。長女の奈緒美、次女の美土里、姪の亜紀。」


姪っ子までいるとは。


これはかなり手強い。


勝てる自信がありません。


「私は宮園はなです。大学へ通っています。年令は20才です。」


そんなに見られても困りますが。


花枝さんに伝えられた事は、朝は5時に起きて、庭の草取りと、床と階段の拭き掃除。


全て雑巾で拭くこと。


食事も使用人と同じ部屋。


寝起きをする部屋は四畳半の部屋を用意されていた。


良かった。


寝る部屋が別で。


大学へ行くのが9時~17時、帰ってからは又庭掃除。


床と階段の掃除は毎日。


土日は庭掃除は勿論の事、洗濯の手伝い、食事の手伝いも欠かせないし。


会長と奥様の部屋の掃除。


お祖父様とお婆様の別棟の掃除と庭の草取り。


メモ帳にびっしりと書き込んだ。


いつまで続くかしらと美土里さんに言われたけど、掃除と洗濯は家でもそれなにりしてたし、草取りには自信がある。


床と階段の掃除は毎日はきついな。


若さと体力で乗りきってみせる。


頑張れ、はな。


こんな事に負けるな!


つなぎ服に着替えて、先ずは庭の草取りとから始めた。


床と階段の掃除は明日からで良いと言われたから。


それにしてもかなり広い庭。


人の手で草取りが済むのかな。


果てしなく広い庭を眺めた。


駄目だ。


最初から諦めてどうなる。


もう一度自分にカツを入れた。









< 98 / 133 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop