サトウ多めはあまあまデス
第2話 一緒に住むの?
 お色気攻撃と思われた仕草は佳喜くんにとって普通の行動なのか次の話に進んでた。

 …アレが普通ってどうなの?

「一緒に住むなら心愛ちゃんに喜一さんと同じことしないとダメだって。」

「ちょっと待って!一緒に住むとか聞いてない!!」

 しかもパパと同じことって…。
まさかね…。

「何をしなきゃいけないかは自分がよく分かってるだろ?」

 佳喜くんは意地悪く笑う。

 パパとは……

 おはようのチュー。おはようのハグ。いってらっしゃいのチュー。いってらっしゃいのハグ。

 …簡単に言えばいつでもスキンシップ!
が基本。

 本当はいつでもどこでもだったけど大人になってから私が拒否して家だけになったし、チューもさすがに大人になってからは口ではなく頬だけど!

 それを佳喜くんと?…いやいやいやいや。

だいたい一緒に住むとか聞いてない。

「ちょっと待ってよ。それしないと一緒に住めないって言われたの?」

「そう。喜一さんって言い出したら聞かないでしょ?」

 佳喜くんは余裕の笑顔だ。

 しかもパパのことよく分かってらっしゃる。

「だったら無理して一緒に住む必要ないんじゃない?」

 一瞬、寂しそうな顔に見えたのは気のせいだったのかな?
変わらない余裕の笑顔を向けてきた。

「料理全般がダメなんだろ?俺、料理人志望だけど?」

 う…。美味しいご飯付き!?

 ダメダメ。騙されちゃダメ。
佳喜くんは危険人物!

「料理人志望なら…そしたら大学行かなくてよくない?」

「俺だってそう思うけど。それも喜一さんのこだわり。」

 肩をすくめられてそう言われちゃったら何も言えない。

 だからって一緒に住む必要は全くもってないんだけどね。
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