冷徹部長の愛情表現は甘すぎなんです!
「ここ、ソファなんですけど……」

「ダメ? 俺にも愛情確認させてほしいな」

いたずらっぽく笑う由佐さんにドキドキしてしまったわたしは、彼がわたしにしたように、シャツの襟を掴んだあと指をそっとしのばせるようにして首元を撫でた。
わたしも触りたいよっていう意思表示。

由佐さんはわたしの手を見て腕をたどるように視線を動かし、目を合わせると、悩ましい表情をしてわたしを抱き上げた。

「ゆ、由佐さん!?」

「やっぱりソファでなんて済ませられない」

そう言ってベッドへと移動させられたわたしは、彼の腕の中で丁寧に愛された。


***


自分のことをどう思っているのか、由佐さんから改めて聞いてわたしは幸せに気持ちになっていたが、週が明けて会社へ出勤すると、すれ違う女性社員たちにコソコソと話をされて、相変わらず嫌な感じだった。
話している内容が聞こえてきて、どうやら『付き合っているのではないか』という噂に変化しているらしい。

そうです、付き合っていますと肯定してすっきりしたほうがいいのかと思うが、谷池さんの“気をつけろよ”という言葉を思い出して、自分からはなにも言えなかった。ありえないと思うけど、彼のことを好きな人たちに追いかけ回されたりしたら嫌だし……。
< 140 / 153 >

この作品をシェア

pagetop