イジワル御曹司の執着愛~愛されすぎて逃げられません!~
「なんだよお前、照れてるのか」
「なっ、もーっ、直倫はいちいちそういうところに気づいてガンガン来るから意地悪なんだよ」
ぷいっと顔をそむける遠子だが、直倫はぎゅっと手を握りしめて、体ごと引き寄せる。
肩がふれて恥ずかしくなったが、わざと遠子から体当たりをした。
「お前はすぐむくれるよな」
「私がこういう態度をとるのは、直倫だけだから。普段はまじめでいい子だから」
「なるほど、俺は特別な男ってわけか」
(ああ言えばこう言うんだから……)
だが直倫のいつもの軽口のおかげで、遠子の肩からすっと力が抜けた。
「直倫、私にしっかりついてくるんだよ?」
「はいはい、了解。お供します」
いつものように肩をすくめる直倫だが、遠子が繋いだ手に力を込めると、ふと優しい目になって遠子を見下ろす。
(遊園地に行きたいと思ったのは私だけど、せっかくだから、直倫にも楽しいって思ってもらえたらいいな)
その目を見て、そんなことを思う遠子だった。