僕に、恋してみたら?
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さすが土曜日。街中の人がここに買い物に来ているんじゃないかと疑うくらい、混み合っていた。
ショッピングモールの駐車場は満車で、並びの列ができている。家族連れが多いのだろう。
まずは、新しい靴を買った。スニーカーしか持っていなかったので、パンプス(そんな単語使ったことがなかった)を購入するのは初めてだ。
「白は汚れるんじゃないかな」と心配するわたしに「アイボリーだからまぁ平気じゃない?」と適当なことをいうお姉ちゃん。
アイボリー?
白じゃないのこれ?
「履いて帰ります」とお姉ちゃんが店員さんに伝え、わたしはその場で履き替えた。
「ヒールあった方がカワイイのに」
「あんなので歩くなんて無理だよ!」
10センチ以上はかかとの高さがありそうなものをお姉ちゃんからすすめられたが、とても歩けそうになかったので、ぺったんこのものを選んだ。
が、譲らないお姉ちゃんにわたしが折れて、5センチヒールのものを購入した。
「まぁ、慣れるまでは危ないし、そのくらいが茉帆にはちょうどいいかな」
「……いつもより視線が高い」
「いいもんでしょ? ヒールも」
「うん」
それから、約束通り、クレープを食べにやってきた。もちろんお姉ちゃんの奢りだ。
「悩みすぎ、茉帆」
「だってぇ……」
レジ前でメニューを見ながら戸惑うわたしをよそに、
「チョコバナナパフェと、ガトーショコラ生クリーム下さい」と店員さんにキッパリ伝えるお姉ちゃん。
「ちょっと、勝手に……」
「どれも好きなんでしょ? じゃあ、どれでもいいじゃん」
「そうだけど……」
「足りなきゃもう1つ食べれば」
「え、ご馳走してくれるの?」
「バカ。それは自分で買いなさい」