ガード
『華は?』
『今の仕事に満足してるのか?』

『してるよ。』
『夢が叶ったし』

『そうか。』

『そういえば翔は一人暮らしなの?』

『いや、俺は実家暮らし。』

『いいね。』
『ご飯の心配しなくていいんだ。』

『そういうのはお手伝いさんがやってくれる』


『おい。』
『返信は?』
『寝たのか?』

『寝てない。』
『翔の家と私の家、格差だなと思って。』

『俺は普通の一般人になりたい。』

『もう一般人じゃん。』

『なんで』

『だって一般人と普通に会話できてるでしょ。』


『ねえ。』
『寝た?』
『私、なんか勧に触ること言った?』


『別に。』
『嬉しかっただけ。おやすみ。いい夢みろよ。』



その夜は、それで終わった。





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