お前のこと、誰にも渡さないって決めた。

○恋するメイドの文化祭

〖ひまりside〗



「ねぇっ、夏奈ちゃん、ほんっとーにコレ着るの!?」


「今さら何言ってんの〜、似合ってるんだから早く着替えて来なって!」





ぐいぐいと、更衣室に押し込まれ。

もう後に引けない状態に追いやられる。



はぁ、とため息をついて、腕の中の衣装に目をやった。





「うっ………」




フリルとレースがたっぷりあしらわれた、ハンドメイド部の子特製のメイド服。



学校の規定ぎりぎりのミニスカートで、
眺める分にはとっても可愛い。



だからって………

コレ、ほんとうに着るの?




首を傾げたくなるのも当然だと思う。




「あっ、もうすぐ時間だからね?早く着替えてよ〜」




カーテンの向こうから夏奈ちゃんの声が聞こえて。


しぶしぶ、着替え始める。




せめて、夏奈ちゃんみたいに着こなせたらいいのに。


憂鬱な気持ちを抱えながら、ひらひらの袖に腕を通した。





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