午前0時、魔法が解けるまで。








走って、走って――すっかり足が棒のように重たくなった時には、図書館とは真逆にある校舎まで来ていた。



「由美子……」




誰かの声を聞いて安心したかった。


ポケットからスマートフォンを取り出して、大親友の名前を探す。




その間に重たい身体を引きずるようにして、空き教室に滑り込ませた。











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