午前0時、魔法が解けるまで。







「優衣ちゃんさえ良ければデートをしたいんだけど……」



デート、という単語に私はえっ、と露骨に驚いた反応をしてしまった。



「あ、ごめんね。良かったら俺と遊びに行きませんか?」



砂川さんは丁寧にそう言い直して、私の返事を待つように口を閉ざした。期待の色を滲ませた瞳に私は思わず言葉に詰まる。

断ろうにも特にそれらしい理由見当たらなかった。






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