午前0時、魔法が解けるまで。
「何であんたみたいな、何もできないお人形さんがみんなに大切にされて愛されるの……!」
美香の叫び声にも似たその言葉に、彼女が今までずっと私に対してよくない想いを抱いていたことを思い知らされる。
本当はそのことに気付いていて、私は知らないふりをしていただけなのではないか?
「ごめ……」
声を出そうとすれば、逆にそれが彼女を煽り立ててしまったのか、いっそう首を締める力が強くなる。