午前0時、魔法が解けるまで。






美香の肩を掴んで押し返そうとしても、私の力を上回る力で壁に押し付けられてしまう。


霞んでいく視界。

身体の力が抜けていき、耐えきれず膝から崩れ落ちた。


突然私の体勢が変わったことで美香も体勢を崩し、風を背中にして倒れ込んだ私のお腹の上に彼女も倒れ込んだ。



「……美香」



倒れ込んだまま動かない美香。

私は恐る恐るその肩に触れ、軽く揺すってみた。



「泣いてるの……?」







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