王子様と私。
コンコン。

「社長様〜会長様のご登場だよ〜」

怖い……声が柔らかいから余計に…寒気がしてきた…

ガチャ…

「父さん…俺呼んでないよね…呼んだの七海だけなんだけど…」

「ん?それは親の特権だよ。七海はいつ誘拐されてもおかしくないからね」

「どういうこと?」

「なるほどな…七海は知らない方がいい。それにあいつに知られたら困るだろ、父さん」

「そうだね〜柳弥に知られたら俺殺されちゃう」

「?」

柳弥はそんなこと絶対にしないのにね?お父さんも洸ちゃんも変なの。

「さて洸海。俺がわざわざここに来た理由、分かるよな?」

「っ、はい」

「分かってるならもう七海を頼るのやめなさい。いい加減秘書を雇え」

「だ、だって知らない人と長い間いるのしんどいじゃん!」

「それでもお前は社長か!女が嫌なら男でいいだろ!」

「あ、その手があったか!」

「はぁ…確か片山って友人いただろ、あいつ秘書出来たんじゃなかったか?色んな資格とか取ってた気がする」

「片山?あー朱鳥!今度電話してみる」

洸ちゃんが秘書さんを付けてくれたら私もここに通わなくていいんだよね?それはそれで洸ちゃんとの交流が無くなるのは寂しい…
まだ洸ちゃんは実家にいるけどほとんど帰って来ないし、唯一洸ちゃんと話せるキッカケだったんだけど…仕方ないよね。
家に帰れば眞柚ちゃんと双海もいるし、柳弥もいる。寂しくはない!

「とりあえず今日だけ手伝って!」

「分かったから、早くしよ?あんまり長いと柳弥が…」

「だな。俺あいつに相当憎まれてるから早く帰さねば」

「じゃあ俺は適当に寛いでるから」

「はいよー」

それから1時間。私と洸ちゃんは黙々と作業をして提示された分を終わらせた。
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