楕円の恋。
『ただいま!今日カレー?』

家の中には美味しそうなカレーの匂いが充満していた。

『おかえり涼。早くお風呂入って来なさい。すぐご飯できるよ』

『はーい。』

私は自分の部屋にカバンを投げ捨て、パジャマと下着を持って風呂場へ直行した。

だいたい私が一番風呂だ。

髪と体を洗い湯船に浸かる。

あー。疲れた。

昨日のショックは少し癒えた気がした。

でも、今日は片桐先輩と一言も喋らなかった。

普通通り話せたらいいな。

そんな期待をしながら私は風呂を上がった。
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