楕円の恋。
ほんの10分程度だったろうか。

田中先輩のせいで、嵐が来た気分だった。

私はどっと疲れた。

本当田中先輩クズ野郎だな。

私はその事が再確認できた。

『涼ちゃん。おはよう。羨ましいなぁイケメンの知り合いいっぱいいて』

『あっ、あかりちゃんおはよ〜!見てたの!?』

『うん。途中から』

あかりちゃんはいつも通りニコニコしている。

白のワンピースにデニムのジャケット。

清楚なあかりちゃんにぴったりでとっても可愛い。

『あかりちゃんその服可愛いね』

『ありがとー。涼ちゃんも可愛いよ』

なんてやり取りをしていると、圭子ちゃんも到着した。

圭子ちゃんはデニムにチェックのシャツにスタジャンを羽織っていた。

『おはよ〜。あれ?涼ちゃんいつもみたいにギリギリじゃないね。今日がそんなに楽しみだったのかな?』

圭子ちゃんがニヤニヤ言う。

『そだよ。2人と遊ぶの久しぶりだから』

私はとびきりの笑顔で言った。

『ほら、もうすぐ電車が来るよ?』

あかりちゃんが時計を見ながら言った。

私達は改札を通り、到着した電車に乗り、試合会場へ向かった。
< 23 / 72 >

この作品をシェア

pagetop