楕円の恋。
カラオケに入ると、ますます圭子ちゃんのテンションは上がっていた。

『タンバリンあるよ!マラカスも!』

圭子ちゃんはマラカスをシャカシャカしている。

3人でカラオケは夏休み以来だ。

『じゃあ私これみんなで歌いたい〜!』

私はそう言うと、曲を予約した。

女性アイドルの踊って盛り上がれる曲だ。

私達は歌って踊って叫んで笑って。

体達は日頃のストレスをマイクに向けて発散した。

女性アイドル、男性アイドル、アニソンも

私達は思い思いの歌を熱唱した。

『あーっ。もうだめ〜。叫び疲れたよ〜』

圭子ちゃんがテーブルに伏せる。

『いっぱい笑ったね。楽しかった』

あかりちゃんはメロンソーダをストローで飲んでいる。

『そろそろ時間だから、最後プリクラ撮ろうよ』

私はオレンジジュースをぐっと飲んで言った。

私達はカラオケ店を出て、ゲームセンターのプリクラコーナーへ向かった。

秋は日が落ちるのが早いので、あたりは暗くなっていた。

街の光がキラキラと輝いていた。
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