そのキスで、忘れさせて








遥希は怒っているらしい。

それは、全身から溢れるそのオーラで分かった。

マスクで顔は分からないけど、その瞳があたしを見ることはなかった。







「遥希!ごめん……」




彼に謝る。

それでも遥希は何も喋ってくれなくて。

タクシーに乗って、ただ遥希の家に向かった。





アルコールのせいで頭も痛いし、なんだか気分も悪い。

散々な二次会だった。




< 234 / 384 >

この作品をシェア

pagetop