そのキスで、忘れさせて






TODAYの歌も聴きたかった。

いや、それがあたしにとってのメインなのに。

だけど、これ以上テレビを見るのが嫌で、おもむろに電源を切った。

液晶画面が真っ暗になってもあたしの頭の中には、如月ユイカと遥希が笑顔で顔を見合わせている光景が残っていた。






最悪だ。

遥希を信じようと思うのに、あたししかいないと思うのに、現実に直面するたびに心が折れそうになる。



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