そのキスで、忘れさせて
たまには俺を信じろ。
遥希の言葉が胸の中でこだまする。
確かにあたしは、遥希のことを信じてこなかった。
優子に気があるとか、如月ユイカとよりを戻してしまうとか。
遥希はこんなにも必死に、あたしだけを見ていてくれたのに。
勝手な行動をして、その度に遥希を傷つけてきた。
だから……
こんな窮地だからこそ、遥希を信じないといけない。
ー待ってるから!
遥希にラインを送った。
信じて待ってるから!