肉食御曹司に迫られて
奈々は、着替えて急いでカフェに向かった。
時間は19時26分
(-ぎりぎりになっちゃった。)
店内に入り、絢香を探した。
「奈々さん!」
奥の席から、呼ばれた。
「ごめんなさい!遅くなって。」
奈々は、絢香を見つけると駆け寄った。
絢香のまだ入っているコーヒーカップを見て、
「あたしも何か頼んできます。」
というと、
「あっ、場所を変えましょ。いいですか?」
奈々も、確かにここは知り合いもいそうだし…と
「大丈夫です。どこに行きますか?」
というと、絢香は少し離れますが…と歩き出した。

「奈々さん、おいくつですか?」
絢香が聞いた。
「25です。10月で26です。」
「じゃあ、あたしの一つ上ですね。敬語止めて下さいね。」
絢香はニコッと笑った。
奈々も、
「じゃあ、1歳しか変わらないから、絢ちゃんも敬語使わないで。」
と笑った。
「いいんですか?じゃあ、そうします。」
と絢香も笑った。
10分ぐらい歩くと、
「ここ。」
と30階建てぐらいの、タワーマンションに着いた。
「絢ちゃんのお家?」
「違うけど、気にしないで。」

「…晃さんのお家?」
「正解。」
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