肉食御曹司に迫られて
「ミナト!アキラ!すごい美人だよ!」
と小声でアレックスが言う。
「どれ?」
晃もNANAに目を向ける。

「ホントだな。すごい美人。」
と晃も同意する。

NANAという女性は、凛とした美しさで、静かにピアノに向かっていた。
たまに、周りの状況をみながら、雰囲気にあった曲を次々と奏でていた。

NANAと奈々…同一人物?
今見る限り、こないだ会った明るく朗らかな印象とはかけ離れているが…。
湊はNANAを見ていた。

曲の演奏が終わり、拍手を受け、戻ろうとするNANAを湊は追いかけた。
それをびっくりした様子の二人が見送る。
< 32 / 191 >

この作品をシェア

pagetop