肉食御曹司に迫られて
そこへ、ヘッドライトの明るい光が近づいてきて、一台のベンツがマンションの前に止まった。
少しして、降りたて来たのは、奈々だった。

(- 今まで、あの男がついていたのか…。)
湊は奈々が大丈夫そうな事に、安心すると同時に、自分の無力さと、藤堂に対する嫉妬をはっきり感じた。

(- 今の状況をなんとかしないと。あの男に持っていかれる…。)
湊は焦る気持ちを抑えきれず、部屋に戻った。
そして、父親との約束を思い出す。
(- 親父に会わなければ…。)
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