イジワルな副社長に恋してる!

絢香は、約束の時間の10分前にその場所について、あたりを見回した。

(- 早くきすぎちゃったかな…。)

絢香はきょろきょろしていた。

「ねえ、ねえ、待ち合わせ?友達と?かわいいね〜、大学生?」
二人組の男の子に声をかけられる。大学生ぐらいだろうか。

(ーこんな時にナンパか…。)

絢香は、童顔で、年より若く見られる。
うす茶の長い髪を少し巻き、ハーフアップにしていた。
多少、男の人と会うのを意識して可愛らしい格好をしてしまったのも、失敗だった。

絢香は比較的にナンパは慣れていた。いつも通り、
「待ち合わせなので、ごめんなさい」
とそっけなく断った。

「えー、女の子?じゃあ、そのお友達も一緒にねっ!」

なかなか引き下がらないその男の子たちに、
(ー 歳でもばらしてお帰り頂こうかな・・・。)

なんて、絢香は思っていた。

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