キミの瞳に
『もしもし…?』
朝木君の声が聞こえる。
心配しているような声。
どうしてこんな時まで優しくするんだろう…
もっと冷たくしてくれればよかったのに…。
「朝木君…さっきは色々とごめんなさい…。」
ちゃんと喋れてるかな…?
相変わらず涙は出続けてるけど…
「私…朝木君のこと諦める。
でも付き合えたのは私にとっては…っ…
す……ご、く……楽しくて…っ…幸せでし、た」
結局上手く喋れてない…。
何か朝木君も喋ろうとするのが分かったけど…
「明日からは……
クラスメイトとして……よろしくね…。
そ、それじゃあ…」
そう言って私は朝木君との通話を無理矢理終わりにしてしまった。