キミの瞳に
「春ー」
体育の授業は他のクラスも合同で聖夜君もいる。
私を見つけた聖夜君が近くに来て名前を呼ぶ。
振り返れば…
「う…わ……お前っ……今日顔ひでーな…」
驚いた顔をしながら、直球に言葉を発した聖夜君。
優しさとして受け取っておきます……。
「昨日寝れなくて…」
ハハッと空笑いをすれば聖夜君が…
「あんま無理すんなよ。」
そう言ってポンッと頭に手を置いた。
「う、うん…」
なんだろう…?
男の子って頭触る人多いのかな……?
朝木君もよくやってたし………。
「4時間目も体育だから昼はそのまま行くか!」
ニッと笑う聖夜君は今の私にとって元気を貰える唯一の存在かもしれない。
朝木君が私達のやり取りを見ていた事を私は知らない。