片翼の運命
一体どんな漫画を読んで育ったんだ、と船川が呆れた声を出す。
夏菜子は「つまんないのー」と言いながらぱくぱくとパフェを消費していった。
膝を舐められた話と、彼の背中に見える翼の話はしなかった。
この二人が誰かに吹聴するとは思わないけれど、彼はわたしと幼馴染であることを隠しておきたいのかもしれないし、そのうえ膝を舐めたなんて彼の株を落としかねない。
翼のことは、正直誰にも言えないだろうな。
わたしが変人扱いされて終わる。
そこまで考えて、結局彼のことを尊重している自分に気付く。