大切なもの【完結】

難しい関係─Ayaka

「もう、俺以外考えないでね」


郁人があたしの頭にぽんっと手を置く。


「じゃ。行くわ」


ぼーっとしてるあたしを背に歩き出す。


...ん?


あたし、抱きしめられた?

え?


あたしの顔はおそらくゆでダコ状態だろう。


明日。
お祭り。
一緒に行けるってほんと?

え、すごい。
なにこれ。
体育祭マジック的ななにか?


とりあえずサッカー応援しにいこう。


あたしはグラウンドに向かってゆっくりと歩き出す。


「彩香?」


後ろから声をかけられる。


「...香」


香を見ると罪悪感に包まれるきがした。、

あたし。香になんていえばいいのかな。


「サッカー見に行くでしょ?」


そんなあたしに笑顔で話しかけてくる。

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