絶対好きにならない
『離れろよ』
『絶対に嫌』
唯翔は必死に抵抗したみたいだけど、芽衣ちゃんが全然離してくれなかった。
『好きな子って誰なの?』
『お前には関係ねぇ』
『なんで?私を好きになって?』
『そもそも誰なんだよ、お前!』
少し声を張り上げて言ったから、芽衣ちゃんもびっくりしたのか体を離した。
唯翔にとって知らない人だもんね。
私も名前だけは知っている子だけど・・・話したことないし・・・。
『高校1年の時、同じクラスだったん
だけど・・・』
『は?覚えてねぇ』
唯翔は本当に覚えていないみたい。
今でもそうなんだけど、あまり女の子とは話したりしないし、無関心なんだろうね。