女嫌いと男性恐怖症
ホッと息をつくと、寂しそうな瞳と目があった。
それは捨てられた、子犬のような目だった。
やっぱり、ちんちくりのガキんちょだ。
そう思うと、やれやれと椅子の背もたれの方に、腕と顎を乗せた。
背もたれは小さく、ギィーッと音を立てた。
反対向きに座った晶の長い脚は、ベッドのすぐ側にまで伸びていた。
遥はその端を、ベッドから出した手でそっとつまむ。
「どこか、行ったりしないですか?」
不安そうな遥。
「なんだ。まだ俺が、くたばっちまうとでも思ってるのか」
また不安定なのか。
理由が、あるか?
あるような。
でも、俺は関係ないはずだ。
「アキは、そこで寝るんですか? 眠れなくないですか?」
「ベッドが、占拠されてるからな」
「だから、こっちで寝ましょう。ちゃんと邪魔にならないように、寝ますから」
邪魔かどうかって、話じゃないんだよ。
ったく。