永遠に覚めることのない夢
「ごめんなさい。結局、駄目だったの。」

「分かっておりました。」

「死にかけて、それでも耐え生き延びた結果がこれだなんて、信じたくなかったわ。」

「私もです。」

「でも……………」

もう、あの、温かい場所には、還ることは出来ない。

「私は、もう、還れないのね…………」

「そうよ。」

「桜の君、少し、考えさせてくれないかしら。」
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