完璧執事の甘い罠


次の日熱もすっかり下がった私は、エリック王子の歓迎を受け、豪華な食事をいただき街を見て回ったりと姫としての公務を務め上げた。



「体調を崩したり、大変ご迷惑をおかけしたにもかかわらず、とても暖かく迎えてくださりありがとうございました」

「とても美しく可愛らしい姫にお会いできてとてもよかった。またお会いできる日を楽しみにしています」

「はい。私も楽しみにしています」



王様との挨拶を終えた後、エリック王子とも挨拶を交わす。
本当に物腰の柔らかく優しい人だ。




「私は、ひなさまを婚約者にとも考えています」

「えっ?」

「我が国と貴国との友好をさらに深めるためにはいいことだと思いますし、私自身、ひなさまにとても魅力を感じています。是非いい返事を期待しています」

「あ・・・ありがとうございます」




どう答えるのがいいのかわからず、無難にお礼を言った。
婚約者にだなんて・・・。
エリック王子はとても優しくていい人だとは思うけれど。




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