【溺愛注意!】御曹司様はツンデレ秘書とイチャイチャしたい
「そんなの逆に面倒でしかないし、簡単に好きですって言うタイプの女は、信用できない」
「誠人は追いかけられるより、追いかけたいタイプだもんなぁ」
「まぁ、それもあるけど」
簡単に人に心を開く女は、簡単に心変わりをする。
それに、彼女たちはただ大企業の御曹司である自分の地位に興味があるだけで、それは俺でなくてもいい。
そんな打算がすけて見える媚びた笑みには、もううんざりだった。
「まぁ、次の秘書は乾の推薦だし、大丈夫だとは思うけど」
「乾さんの?」
その弘人の言葉に、意外に思って眉を上げた。
「総務からひっぱってくるらしいよ」
乾さんは、親父の専属秘書だった。いつも冷静で的確で、仕事のできるベテラン男性秘書。
俺が学生時代から、ずっと父親のそばに控えているのが当たり前の存在で、もう家族のような人だった。
そんな乾さんが推薦した秘書。
とんでもなく押しの強いベテランか、堅物の男でも付けられるんじゃないかと思っていたら、役員室にやって来たのは、控えめな印象の女の子だった。