【完】うぶな私がイケメンチャラ男と恋するまで


「ご結婚おめでとうございます!」

「あ、ありがとうございます。
えっと橋本と一緒にいた…」

「はい。大澤といいます」

「大澤さん!橋本のこと、どうかよろしくお願いします」





話してみて驚いた。


すごく気さくで、丁寧な人だったから。


それに…幸大のことをよろしくって?


詳しくは聞いていないけど、璃乃さんが松下くんと結婚したっていうことは付き合ってたってこと。


多分、幸大と同じような時に。


だから、幸大と松下くんの間には何かしらの因縁のようなものがあるんだと思っていた。





「えっ?」

「あいつは自分のことよりも他人の幸せを優先できるすごい人です。でも、だからこそ幸せになってもらいたい。
橋本には本当に迷惑しかかけてないし憎まれても仕方のないことをしたのに…今日、こうして来てくれた。どこまでも優しくて強い人だって尊敬してます。
あ、でも本人には内緒にしておいてください!」





だけど松下くんの口ぶりでは幸大に感謝してるみたいで、きっと幸大は高校でも変わらず優しい人だったんだって確信した。


そうじゃなかったら、きっとこんなこと言ってもらえないよね。

< 162 / 171 >

この作品をシェア

pagetop