ソウル・メイト
夫と娘の千鶴が突然出て行ってからというもの、私は毎日無気力に過ごしていた。
家を綺麗にしても、そこに二人はいないことが、二人の食事を作る必要もないことが、こんなに・・・虚しいなんて。
何をする気力もわかないまま、話し合いの日である土曜日がやってきた。

「・・・久しぶり」
「ええ・・・千鶴は?どこよ」
「和美と留守番だ」
「な・・・もう!なんで連れてこないのよ!私がどれほどあの子に会いたがってるか、あなたには分からないの?」
「俺たちは離婚の話し合いをするんだ。最初からあの子を連れてくる気はなかった」
「何ですって・・・」
「まあまあ二人とも、立ち話も何だから。中に入りましょ」

会うなり言い合いを始めた私たちの間に、お義姉さん(夫の兄嫁)が入ってくれた。

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