ソウル・メイト
結果として、元夫が今暮らしているはずのマンションからは、離れてしまった。
他県になるくらい遠くに。
元夫は、千鶴の養育費として3万円を、私の口座に振り込んでくれた。
でも、それが振り込まれたのは、最初の2ヶ月だけだった―――。

たぶん、和美という女にあれこれ言われたのだろう。
「別れた子どもにお金を払う必要がない」とか「そんなことにお金を使うな」とか。
そしてあの人も、養育費として払うお金の余裕がないのかもしれない。
マンションのローンがあるから。

マンションとお金欲しさに、千鶴を利用し、放置したような女に目が眩んでしまった元夫のことが、正直よく分からない。
でも、それが悲しいとは思わないくらい、あの人のことはどうでも良くなっていた。
あの人のことをあてにもしていなかったので、こうなったのも「やっぱり予想通りだった」と思って、終わり。
裏切られた悔しさの、心の傷はあると思う。
でも、あの人との縁はもう切れた。

関係ない。

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