マ王の花嫁 
15
「勘違いを正さず、魔物の王と思わせるひねくれた一面もあるけど、ライオネルは心優しく、情に熱い男だ。親友として僕が保証しますよ」
「あ・・そぅ」
「そう言えば。王妃様は、ご自分がベリア族だとご存知なかったようですね」
「え?ええ・・・」
「あの辺りにはベリア族があまりいないのかな」
「プラチナブロンドの髪に碧眼という組み合わせの人は、あまり・・・」

・・・いや。
私の他には亡くなった母様以外、見たことがない・・・。

「でっ、でもあのっ。私の父・・様は、ベリア族ではありませんよ?」

私の生みの父であるドレンテルト王は、金髪(ブロンド)に、青灰色の瞳をしている。
それらは染めたものでもないし、瞳の色を変えてもいないはずだから・・・。

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