マ王の花嫁 
「それは・・・」
「おまえはロドムーンの王妃だろう?」
「・・・えぇ」
「おまえの父上がどうやって国を統治しているかは知らんが、俺は王として、王妃であるおまえと共に、国を統治したいと思っている」
「加えて、私を監視するために、貴方の目の届く所へ置いておきたいのでは?」

ズバッと物を申した私は、そのまま隣にいるライオネル王を、挑むように見た。
そんな私の視線を王はしかと受け止める。

「おまえは聡明で頭の回転が速いな。さすがは俺のクイーンだ」
「はぁ?私は“あなたの”クイーンではありません」
「いやいや。監視っつーよりー、片時も離れたくないってライ王のアレっすよ、アレ。ほらなんだっけ、アダムス!」
「男の恋心」
「そーそーそれだ、それっすよ王妃様!」
「ちょっと!ここ狭い馬車内なんだから!座んなさいよ、マーシャル!」
「マーシー。俺は世界一慈悲深い男、マーシャル・“マーシー”・シュミット・・」
「あんたは一生黙ってなさい」

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