マ王の花嫁
「・・・8年前です」
ラワーレの王妃だったアナベラ様は。
私の本当の母は、15年―――もうすぐ16年になる―――前に亡くなったけれど、それを言ってしまうと、私が偽者だとバレてしまう可能性がある。
今までは、バレてしまう事に対して、「どうしよう」とハラハラする気持ちが強かった。
でも今は、王に真実を言えない事に、嘘を積み重ねて偽者を演じ続ける自分に、悲しみを感じてしまう・・・。
「もし母上がまだ生きていたら、きっとおまえと花の話で盛り上がっただろうな」
「・・え?」
ラワーレの王妃だったアナベラ様は。
私の本当の母は、15年―――もうすぐ16年になる―――前に亡くなったけれど、それを言ってしまうと、私が偽者だとバレてしまう可能性がある。
今までは、バレてしまう事に対して、「どうしよう」とハラハラする気持ちが強かった。
でも今は、王に真実を言えない事に、嘘を積み重ねて偽者を演じ続ける自分に、悲しみを感じてしまう・・・。
「もし母上がまだ生きていたら、きっとおまえと花の話で盛り上がっただろうな」
「・・え?」