マ王の花嫁 
23
今度の夢は、母がフィリップに私を託している場面も出てきた。
もちろん、当時私はその場にいなかった・・・はず。
だって、フィリップに初めて会ったのは、母が亡くなった後だったし。
それにしても、「聖なる山に選ばれし者」と言っていたのは、一体誰なのだろう。
聞いた事がない声だった・・・けれど、何故か心に染み入るような優しさを感じた。

そして、またライオネル王が血まみれで・・・。
一昨日見た夢の続きのような感じで、それでいて、再現された同じ内容をより詳しく覚えているような・・・ということは、ライオネル様は本当に殺されてしまうの!?

自分の行き着いた考えに、ハッとしたその時。
私の右肩が突如重くなった。

というのも、ライオネル王が私の右肩に、頭を預け寄せてきたから。

いきなり。
突然に。

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