マ王の花嫁 
幸い、食事作法は新たに学ぶ必要がなかったものの、ドレスを普段的に着ることには辟易した。
なぜウエストを限界以上にギューギュー締めつけることが「御洒落」なのか・・・私には永遠の謎だ。
それに、絹をふんだんに使った素材や、凝った刺繍が施されたドレスは、汚れを気にしてあまり動き回れないし、洗濯もしづらいはず。
淑女(レディ)で在ることも、実は何かと大変なんだなぁ・・・。
やっぱり私には不向きだ。

それ以上に不向きなことと言えば・・・。

「ぎゃっ!ごごごごめんなさーい!」
「少し休憩をしましょう」
「はぃ・・・」

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