マ王の花嫁 
それはあっという間の出来事だった。
私にとっては、生まれて初めての口づけだったのに・・・。

「ジョセフィーヌ」

そうライオネル王に囁かれて、私の瞳が一瞬揺らいだのを、自分でも感じた。

あぁ。この人は・・・ライオネル王は、私が本当は何者なのか、知らないんだ・・・。
って、良く考えてみたら当然のこと。
だって、私が見た夢をライオネル王も見ているなんて。
そんなことありえないし。

だから・・・これでいい。
私はジョセフィーヌ姫・・・いいえ。

たった今から私は、ジョセフィーヌ・クレイン王妃なのだから。

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