見上げた空は広かった
アルベルト 1. 3 天才に求められる最初で最後のものは真実の愛だ
コンコン。

誰かがドアをノックした。

この時間にドアをノックするのなんて一人しかいない。
ハナだろう。
俺は起き上がり涙を拭き鏡で目が赤くなていないかだけを確認してドアを開けた。

やっぱりそこにはハナがいた。
「どうしたの?」ハナは俺の顔をみていう。

彼女の視線はいつもそ僕の心の中を見透かしているようだ。
「別に。そっちこそ」
少しだけ彼女の顔がくすんで見えた。

「暇だからビールでものもうかなって思って」
ハナは微笑むと両手に握っているギネスを見せつけた。
「俺、ギネス飲めないって。まぁいいや中にワインあるし一緒に飲むか。入りなよ」

と俺はハナを部屋に入れる。
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